正義は国を高くする

 私の尊敬するA先生は、戦後すぐマッカーサー元帥の特別許可を受けて宣教師として日本に渡り、今は日本に帰化している日系一世です。このA先生は戦時中、敵性国民として、アメリカ市民でありながら収容所に入れられ自由を奪われていた一人でしたが、先日、先生が私に一通の米国政府からのドキュメントを見せてくれました。
(1)戦争中日系人市民永住者を収容所にとじこめたのは、私たちの罪でありました。
(2)私たちは、心からその罪をお詫びします。
(3)罪のつぐないの印として米国政府は、あなたがた六万の生存者に、一人宛二万ドルをお支払いします。
(4)二度と同じ罪を米国市民が犯さないよう、この事を教科書に記して、子供たちに教えます。
 私は、その通知書を読み、心打たれました。米国は国として罪を認め、罪を詫び、罪のつぐないをしようとしているのです。私たちの日本ではどうでしょうか。
 何年か前、私たち二十名足らずの日本人クリスチャンは、国際会議に出席するためシンガポールに行きました。会議場は海辺の公園の中にありましたが、その中央に高いオベリスク形の塔が建っていました。
「これは何の記念碑ですか」
「戦争中、日本軍がやって来て、二十万の非戦闘員を虐殺しました。その記念碑です」
遠慮がちにそう語ってくれた地元の人に、私たちは顔が上げられませんでした。
 私たちはその塔の前に花輪をささげ、涙ながらに神に祈りました。
「神様、私たちをあわれみ、私たちを赦してください。私たちを、爆弾や鉄砲をもってでなく、キリストの愛をもってこれらの国をいつの日か訪れさせてください。」
 我が国は、戦争に破れました。焼け野原の東京は、いまだに目ぶたに焼きつけられています。戦争は悲惨でした。戦争は愚かでした。戦争は罪でした。
 しかし神は日本に復興を与え、富を増し加え、日本は今や世界一、二を争う経済大国になりました。なぜか。何のためか。
 日本が悔い改め、神の愛に生かされ、悩み苦しみ続ける世界の三分の一の人々に、心からなる愛の手をさしのべるためではないでしょうか。聖書は、
「正義は国を高くし、罪は国民をはずかしめる」(箴言14:34)と言っています。
 マケドニヤの帝国もローマの帝国もナポレオンの帝国もヒットラーの帝国も、どこに行ったのでしょう。
 しかしイエス・キリストの愛の帝国は、今も前進しているのです。日本の生きる道は、罪を悔い改めて神に従うことです。