2018全国放送伝道会議を振り返って


2018全国放送伝道会議

委員長 佐々木 真輝

岩手世の光協力会

 「こうして、教会はユダヤ、ガリラヤ、サマリアの全地にわたり築き上げられて平安を得た。主を恐れ、聖霊に励まされて前進し続け、信者の数が増えていった。」 使徒の働き9 章31 節

 

 私にとっては緊張感と期待とが入り交じった中で迎えた全国放送伝会議でしたが、全国各地から、また若手から長年放送伝道の働きのために労して来られたベテランの先生方までの幅広い年代の代表者の皆さんとの幸いな交わりと会議を通して、励まされ、気づかされ、学ばされたことがいくつも与えられました。今回いただいた励ましと気づきを足がかりに、これからも放送伝道を用いながら、諸教会による福音宣教の働

きが前進することを心から願っています。

 

これまでとこれから

 放送伝道が始められてから現在に至るまでの数々の恵みを再確認し共有した上で、大きく変化している時代を見据えつつ、これからのことを共に祈り、考え、語り合うことができたのは、今回の会議の大きな意義であったと思います。

 懐かしい羽鳥明先生の声と言葉に込められた情熱と共に、「テレビもラジオも見ない・聴かない」若い世代の率直な言葉が共有されたこと自体、大切な機会であったのではないでしょうか。

 

変わらないものと変わるもの

 福音を分かりやすく届ける使命や、教会の手が届きにくい地域や状況の方々に福音を届けることなど、時代が変わっても変わらない使命、必要とされる役割がある事を確認することができました。同時に、ネット時代になり放送伝道のあり方については大胆に変化があっても良いのだという共通した理解、思いを感じることができました。

 また「福音を電波に乗せれば人が救われるなどとは思っていない」という羽鳥明先生の言葉は、ネットの時代になった現代でも変わることのない事実だと思いますし、ますます真実味を増しています。諸教会の働きとして取り組まれ、福音に触れた人がいつの日か、どこかの教会に結びつき、教会の交わりの中で救われ、育まれるような働きの進め方、協力の仕方をこれからも追求していかなければならないはずです。

課題と展望

 PBA の直面している諸課題が共有されました。その一つは経済的な課題です。毎年多くの経常赤字と基金の取崩が行われている現状が率直に報告されました。またメディアをとりまく変化の中でPBA としてもネットへの対応を急がなければならないこと、単に放送のネット化ではなく、宣教プラットホーム化という新しい取り組みも紹介されました。

 多くの協力会が経済的に厳しい状況であることをお互いに知り「ほっとする」という不思議な場の雰囲気には、主にあって同じ労苦を共にしていることの喜びの入り交じった連帯感があったように思います。PBA 自体も厳しいことを知ってショックを受けた方々もおられました

が、共に祈る中で会場に笑顔が取り戻されていく様子が大変印象的で、励まされる思いがしました。

 新たな宣教プラットホームの取り組みは、具体的な姿がまだ見えて来ないというもどかしさがありつつも、むしろ期待をもって受け止められたように思います。

 

諸教会と宣教団体

 放送伝道の働きにとってもっとも重要なことが諸教会との連携であることが再確認され、「宣教理念」の中に盛り込まれたことは意義深いことです。 

 諸教会の宣教の働きのために宣教団体がある、という理解・視点に立つとき、放送伝道や新たなプラットホームづくりにおいて各協力会、諸教会の自覚と責任が大きいことも改めて覚えさせられました。また、自分たちの地域での宣教の働きのために、PBA 本体の働きをも支援する意味合いをより明確にしていただいた思いです。

 変化は一朝一夕に起こるわけではなく、今まで通りの日々の働きを忠実に果たしながら、しっかりした準備をした上で、じっくり取り組まれることになると思います。現場のスタッフの皆さんの労に負うところ大ですので、祈りに覚えたいと思います。

 また、各地域において、若い世代の先生方や兄弟姉妹が、放送伝道や新たな宣教プラットホームのために祈り、労し、もっと声を上げていくようになることを心から願っています。



2018全国放送伝道会議

副委員長 吉村 雅憲

近畿福音放送伝道協力会

 主のみ名を賛美いたします。全国放送伝道会議。まず、感謝の時でした。これまでの恵みを知ることから始まり心が熱くなりました。そして、開かれた会議でした。顔と顔を合わせて話し合える喜び、重荷を分かち合い、互いの理解が深められ、やがて、心と心の交わりへと進ん

だ時でした。また、深められた会議でした。テレビとラジオという二つの大きなグループでの交わり、さらに小グループでの交わりと進み、祈りや話し合いの深められた時でした。そして、これからに向けて、放送伝道推進のために道筋が示されました。

  「ですから、私の愛する兄弟たちよ。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは自分たちの労苦が、主にあってむだでないことを知っているのですから。」

  コリント人への手紙第一15 章58 節